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2012.12.28
【2012年年末のご挨拶】
ここ数年間は、園子温監督に明け暮れたピクチャーズデプトでした。
国内ではもうしっかりとした基盤を持っていらした園監督の、ここ数年の海外進出の観点からのみ申し上げますと、カンヌ監督週間へ『恋の罪』(製作・配給:日活)を出品、『ヒミズ』(製作・配給・海外セールス:GAGA)の主演のおふたりがベネチア映画祭で新人賞受賞、そして『希望の国』(製作・配給:ビターズエンド)がトロント映画祭でNETPAC最優秀アジア映画賞を受賞するなど、まさに快進撃の数年間でした。ピクチャーズデプトが海外をハンドリングするか否かに関わらず、監督・園子温をこころから尊敬、応援し、海外の映画人たちへ推薦してきたことで、弊社も大きく成長させていただきました。この場をお借りして鈍牛倶楽部・国實瑞恵社長をはじめ、スタッフのみなさま、そして園監督へ深い感謝の意を表したいと思います。
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2012.12.15
12/14本日、いよいよ『希望の国』の中東プレミア、第1回目の上映日でした。ザンネンながらまさかのドタキャンの園子温監督不在にもめげず、ほぼ満席のお客様。ありがたや。まじ、ありがたや。ご来場いただきましたみなさま、本当にありがとうございます。映画祭のプログラマーは、十数年前『自転車吐息』をロンドンの映画祭で上映した際に園さんに会ったので、大きく成長した監督との再会をとても楽しみにしたので残念ですとコメント。代理でメインプロデューサーの国實瑞恵さんが舞台挨拶に立ち、この映画を作った理由をあらためて表明し、上映開始。映画の企画開始は1年以上前でしたが、そのときに国實さんが、出資者に対して力強く訴えていたメッセージを私も久しぶりに思い出して、そうだった、このことに賛同してイギリスも台湾も出資を快諾してくれたのだった、と思い出し、ちょっとじーんとしてしまいました。
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2012.12.15
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『希望の国』と同じく、アジアアフリカ長編コンペ部門に、台湾のアカデミー賞外国語映画賞エントリー作『逆光飛翔 -Touch of the Light-』(邦訳:光にふれる)が入っています。先日、映画祭が用意してくれたゲスト用のバスツアーで、偶然、この作品の監督の張榮吉(Chang Jung-Chi)さんと、主演のHunang Yu Shangさんとお会いして、まぁ、なんとまあ優しい監督だこと、とその人柄に魅了されてしまいましたので、さぞかし映画も優しい映画なことでしょう、と思い、上映にかけつけました。
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2012.12.14
アゼルバイジャン『WHITE BLOOD』ミルク、生と死、命の連鎖
日本『サイケデリックファミリー』家庭内暴力、母、息子
キルギス『SILENCE』雪の中、生活、静寂、人それぞれの生活環境
スリランカ「I TOO HAVE A NAME』現代ランカ社会における女性の立場
韓国『SUFFOCATION』閉塞感、偽わり、自己憐憫ザンネンながら、日本が一番、サウンドデザインと照明のクオリティが劣っていました。卒業制作だから仕方ないのかな?でも海外映画祭のコンペでは「これは卒制だから仕方ない」とは思ってくれないのでザンネン。
あと、最近つくづく思うのだけど、近頃の日本の若手監督の描くものは、半径1Mの個人的な問題が多い。あまりにもパーソナルな映画はユニバーサルにはなれないので、もし国際映画祭を狙っている若い方がいらっしゃいましたら、もう少し広い視野、視点で人間や社会、宇宙の何かを切り取ることをおすすめします。世界中の誰が見ても、「あるある」とか「そうだよなぁ」とか思わず感じてしまう映画です。
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2012.11.16
November 15, 2012, STOCKHOLM
昨日は、トウキョウで脳科学者の茂木健一郎さんと園子温監督のニコ生ライブ対談がありましたが、私は遠く北欧ストックホルムからライブ視聴。モギケンの司会がスベッてるのでは、というきびちい突っ込みがあったようですが、おそらく諸般のっぴきならない理由があってのことと勝手に察し、私はむしろ、茂木さんのあくなき好奇心とあくまでもフェアな博愛の精神に、ほほうと唸っておりました。ネット上に流れてくるコメントはいつも通り笑ってしまうものが多かったですが、細かいことはさておき、全般的には茂木ファンと園ファンという対立軸が実に面白いトークセッションでした。「事実はひとつ見方はふたつ」。ふたりとも目的と伝えたいことは同じだけど、アプローチが違う、こういうクリエイターのぶつかり合いは、ぎりぎりの危うさを孕んでいて、傍観者である私たちをワクワク(ハラハラ?)させてくれますね。
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