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12.8月.2018
奪ったのは、少女の明日。
『チャイルド・マリッジ 略奪された花嫁』のプロデューサーを務めるアンジェリーナ・ジョリーは、当初から本作を企画したわけではありません。この映画に出会い、世界中の人に観てもらいたいと、映画制作の環境が整っていないエチオピアから監督をハリウッドへ呼び、自らも編集室へ入って一緒に作品を仕上げ、世界中の配給会社へも積極的に公開を働きかけました。
本作はエチオピアのアカデミー賞・外国語映画賞ノミネート作品の代表として選ばれました。残念ながら最後の9本には残りませんでしたが、年間の映画製作本数が極端に少なく、UNESCOが発表している各国の映画製作のランキングデータにすら上がってきません。
*海から始まる?!のブログに詳述されていましたので引用させていただきました。そんな国で、この実話を描こうとした監督と製作者たちの勇気を称えるかのような原題となっています。(プレス資料によると、DIFRETとは、エチオピア語で勇気という意味と、レイプという意味のダブルミーニングだそうです)
私も、もしアンジーがここまで力を入れてくれなかったら、
映画のマーケットにも出てこないエチオピアの映画を
日本で紹介することはなかったかもしれません。宣伝的な目を引くために衝撃の実話!と謳っていますが、映画の本質を考えれば、もっと堅実に広がってくれたらいいな、と思っている映画です。ですが、それだと多くの人に観てもらえないというジレンマがあります。きっとアンジーも同じ思いで手を差し伸べたのでしょう。
映画は、知らない世界を知ることができる
メディアであり、ナレッジのツールです。
ぜひご覧ください。<YouTubeで日本語訳アクセスが禁止モードになっていましたので
こちらに翻訳をつけます>
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初めてこの「Difret」という映画を観た時、
フィルムメイカーたちがこの物語を
私たちに伝えてくれたことに、
涙とともに感動を覚えました。悲しくて、希望に溢れ、
古典的で、新しい。
”児童誘拐婚”という悲劇的な伝統
そして悲しい文化は変えられるという可能性を
伝えてくれています。監督のゼレセネイ・メハリと製作チームに
お祝いを申し上げます。「チャイルド・マリッジ」のような映画を
継続的にサポートし製作を支援することは
とても重要なことだと思います。このような映画を作るフィルムメイカーたちは
エチオピアを始め問題に苦しむ国の現状に光を当て、
私たちに映画を作ることの意義を教えてくれるからです。ありがとうございました。
映画をお楽しみください。
————————————————————日本版予告編
http://picturesdept.com/jp/2018.8.10より
Amazonプライムビデオ ミニシアターで先行配信中。
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11.8月.2018
本日(2018.8.10)よりAmazonプライムビデオ ミニシアターで
『チャイルド・マリッジ 略奪された花嫁』の先行配信が開始しました。アンジェリーナ・ジョリーが
どうしても世界に伝えたかった衝撃の実話。introduction
アンジェリーナ・ジョリーが世界にどうしても伝えたかった衝撃の実話。いまだに貧困にあえぎ、国民には伝統的な考え方が色濃く根付いているエチオピアは、映画製作本数も極端に少なく、UNESCOの世界映画製作本数の指標にも上がってこないほどです。そんな祖国エチオピアで、数少ない脚本家、演出家として活躍するゼルセナイ・ベルハネ・メハリ監督は、本作の物語の舞台となった小さな村から3時間ほどの都会に生まれ育ち、エチオピアの伝統文化である「誘拐婚」については、ニュースやテレビで見聞きする程度でした。ある時、知り合いの法曹関係者から14歳の少女が誘拐婚の末に夫を殺害し、裁判にかけれたという事件の話を聞き、この不幸な事実を世界へ伝えるべくメガホンをとったのです。そしてこの、世界の片隅で生まれた、ともすれば見逃されてしまうような小さな映画の企画を知り、エグゼクティブ・プロデューサーに名乗り出たのが、アンジェリーナ・ジョリーでした。常々社会問題や男女の平等について意識の高いアンジーが、監督をハリウッドのスタジオに招聘し、自ら編集やポストプロダクションを手がけて完成させたのが、本作「チャイルド・マリッジー掠奪された花嫁」です。
Story
舞台となるのは、エチオピア。首都アディスアババから郊外へ3時間。14歳の聡明な女子中学生ヒルトが下校途中、男たちに拐われた。彼女はライフルを手に軟禁生活からの逃亡を図るが、誤って強引に結婚させられそうになった男を射殺してしまう。彼女の村には、結婚のために娘を“誘拐”するという、伝統的な<しきたり>が、いまだに残っていたのだ…。
この事件を聞きつけ、若き女性弁護士、メアッツァ・アシェナフィがヒルトを正当防衛として弁護するために首都から派遣されてきた。メアッツァは村の権威者や現行法と真っ向から衝突し、ヒルトを救うために自らのキャリアすらリスクに晒すことを厭わない。エチオピアで現実に起こった実話をベースに、社会の建前と、エチオピアの実生活に根強く残る、女性の権利や立場が圧倒的に制限される「家父長制度」との現実的なせめぎ合いをあぶり出し、エチアオピアが国を挙げて男女平等へと転進していく姿をまざまざと描いている。
国家が国家として成長していく物語の本当の主人公は、世界最貧国のひとつであるエチオピアの未来を担う、勇気ある世代の考え方や感受性なのだ。
Credits
公式サイト(英語):www.difret.com
2014年/エチオピア/99分/カラー/アメリカンビスタ/ステレオ
監督・脚本: ゼルセナイ・ベルハネ・メハリ 製作:アンジェリーナ・ジョリー プロデューサー:メーレット・マンデフロ、リーライ・デモッツ、ゼレセネイ・ベルハーン・メハリ 制作プロダクション:A HAILE-ADDIS PICTURES 撮影:モニカ・レンチェウスカ 編集:アグニエスカ・グリンスカP.S.M 音楽:デヴィッド・エガー
出演:メロン・ジェトネ、ティツィタ・ハガーレ 日本配給:ピクチャーズデプト©2018 pictures dept. All Rights Reserved
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17.9月.2017
逗子・文化プラザホールで、グザヴィエ・ドラン監督作品特集!
まだ知らない映画に出会う、ピクチャーズデプト・セレクトシネマを初開催します。
9/29(金)10:00 開場|21:00 終演 (丸一日の映画体験、長っ!)こんなに一気にドランが観られるイベントあったっけ?
というわけで、逗子だけど、最近、流行りのデスティネーションです。
いろんな意味で、ぜひお越しください。———————————————-
ドラン!ドラン!ドラン!「グザヴィエ・ドラン監督作品★特別アンコール上映」
「グザヴィエ・ドランの監督作品をイッキに鑑て、ちょっと詳しくなれちゃう、特別上映会です!
&「たかが世界の終わり」DVD&ブルーレイ発売記念デス!9/6に最新作「たかが世界の終わり」のDVD&ブルーレイが発売となりました!早速、特典映像などチェックしていただいた方もいらっしゃるかと思います。
発売を記念して、「たかが世界の終わり」権利元でもあるピクチャーズデプトが保有するグザヴィエ・ドラン監督作品をイッキに観て語る、スペシャルな上映会を実施することになりました。
19歳でのデビュー以来、全作品がカンヌ映画祭へ出品され、時代の寵児となった進化系監督、若手実力派映画監督No.1のグザヴィエ・ドラン。
デビュー作から買い付けを担当しているピクチャーズデプトのバイヤー汐巻裕子のナビゲーションで、このあたりでちょっと復習しておきませんか?だって、、、、もう次回作も完成間近なんですから。。。「たかが世界の終わり」の映画読解力が深まること、間違いなし、そしてグザヴィエ・ドランというクリエイターでありアーティストたる才能の理解もぐっと深まるはずです。 待望の新作「THE LIFE AND DEATH OF JOHN F. DONOVAN」の内容にすいても、少しだけお話する予定です。
監督ドランにゆかりが深いピクチャーズデプトだからできる、スペシャルな上映会、濃密なドラン体験で秋の始まりの一日をお過ごしください。
会場は、ピクチャーズデプトの本社がある神奈川県・葉山町のおとなり逗子にある逗子文化プラザ、さざなみホール。少し秋めいてきた逗子・鎌倉で、グザヴィエ・ドランをどっぷり堪能していただきます!都会の喧騒から離れて、良質な映画の世界に浸る。そんなリラクシングな一日になればと思います。ぜひお出かけください。
<イベント概要>
ドラン!ドラン!ドラン!「グザヴィエ・ドランの監督作品★特別アンコール上映」
2017年 9月29日(金)AM10:00 開場 PM21:00 終演10:30~ プログラム1『マイ・マザー』100分(デビュー作 2009年)*上映後に特典映像の上映あり
http://picturesdept.com/jp/titles/mymother/(終映 12:10)
予告編 https://youtu.be/-LM5djvpkO813:30~ プログラム2『胸騒ぎの恋人』101分(2作目 2010年)
http://picturesdept.com/jp/titles/heartbeats/ (終映 15:10)
予告編 https://youtu.be/pAM_lvQWnf415:30~ プログラム3『MOMMY/マミー』138分(2014年 カンヌ国際映画祭 審査員特別賞受賞)
*上映後に特典映像の上映あり
http://mommy-xdolan.jp/ (終映 17:50)予告編 https://youtu.be/OLc9vRvchio18:20~ プログラム4 『たかが世界の終わり』(本作に限り、入場無料)
99分(2016年 カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞 *上映後に特典映像の上映あり
http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/ (終映 20:00)20:00〜 プログラム5 グザヴィエ・ドランを語るトークセッション
*2015年にピクチャーズデプトが行ったカナダ・モントリオールでの独占取材の秘蔵写真や、限定版ブルーレイの特典映像などを見ながら、ドラン作品バイヤー、配給プロデューサーの汐巻裕子がドランのあれこれを語ります。またファンのみなさんからの質問にも「いまだから話せる」ことをお答えします♩終演 21:00(予定)トークセッションの内容によっては多少前後する可能性があります。
*終映後にロビーでパンフレットや限定グッズなどを販売します。 (21:30 閉場)
*当日、会場では全国の劇場で売り切れとなっていた『MOMMY/マミー」のパンフレットを限定数特別販売いたします。数に限りがありますので、なくなり次第終了とさせていただきます。当日、会場にてお早めにご購入ください。パンフレット購入は事前のご予約は受け付けておりません。
ナビゲーター:映画バイヤー/ピクチャーズデプト代表 汐巻裕子
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27.11月.2013
By Sebastien Chesneau, Head of Sales, Rezo Films International
セバスチャン・シェノー/海外配給会社Rezo Filmsのインターナショナル部門、ヘッドプロデューサー。無名だったドランを発掘し、初監督作『マイ・マザー』、2作目『胸騒ぎの恋人』の世界配給を担当。
その後の成功の足がかりとなったカンヌ映画祭監督週間部門へ出品し、三冠受賞と世界20カ国以上へのセールスを達成。天才グザヴィエ・ドランの第一発見者であり、スターダムの陰の立役者。当時弱冠18歳だった新鋭ドランがいかにして世に船出したか?をインタビューしました。 (さらに…)