ストックホルム国際映画祭「希望の国」スカンジナビアプレミア

November 15, 2012, STOCKHOLM

昨日は、トウキョウで脳科学者の茂木健一郎さんと園子温監督のニコ生ライブ対談がありましたが、私は遠く北欧ストックホルムからライブ視聴。モギケンの司会がスベッてるのでは、というきびちい突っ込みがあったようですが、おそらく諸般のっぴきならない理由があってのことと勝手に察し、私はむしろ、茂木さんのあくなき好奇心とあくまでもフェアな博愛の精神に、ほほうと唸っておりました。ネット上に流れてくるコメントはいつも通り笑ってしまうものが多かったですが、細かいことはさておき、全般的には茂木ファンと園ファンという対立軸が実に面白いトークセッションでした。「事実はひとつ見方はふたつ」。ふたりとも目的と伝えたいことは同じだけど、アプローチが違う、こういうクリエイターのぶつかり合いは、ぎりぎりの危うさを孕んでいて、傍観者である私たちをワクワク(ハラハラ?)させてくれますね。
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『希望の国』放射能まみれのがれきの中に希望の光を求めて|The Japan Times記事日本語版

The Japan Timesに掲載された公開中の映画『希望の国』の批評につき、
とても興味深い記事でしたので、記者の許可を得て英訳を掲載いたします。

Friday, Oct. 26, 2012 FILM REVIEW

『希望の国』放射能まみれのがれきの中に希望の光を求めて By マーク・シリング

 

 

ついこのあいだまで、園子温といえば海外では主に2001年の世界的なヒット作『自殺クラブ』に代表される衝撃的なカルト作品の監督としてよく知られていた。毎回衝撃度が高い監督の最新作は、これまでよりも深刻なものとなっている。『ヒミズ』はもともと不満を抱える若者を取り上げた日本映画の伝統に連なるものとなるはずだった。が、2011年、東日本大震災の直後に、園監督はこの作品を「苦悩する10代の少年と周囲の人々に三重の被災がどういう影響を及ぼしたか」というドラマに昇華させた。激しい暴力はいつものことだが、『ヒミズ』のエンディングでは予想外のカタルシスが得られる。
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