SAKE-BOMB day4 【撮影は12時間あけてください】
【Staff 1号 from LA】
LAからこんばんみ、day4が終了致しました。
その昔、青山真治監督の『サッド ヴァケイション』という映画で、
プロデューサーアシスタントとして約1ヶ月近く、
北九州ロケに同行させて頂いたんですが、
その時に、今となっては何ともありがたいあだ名を付けて頂きまして、
今日に至ります。
いきなり何だ?って話なんですけど。
ワタクシ、なかなか覚えにくい名前&顔(存在感か…?)のようでして、
昔からご挨拶しても、はいヨロシク、みたいな感じでいなされてたんですね。
当時のプロデューサーが、お前の顔、ってか声もだけど、
誰かに似てないか?という話になり。
「そうか、分かった!、ビビる大木だよ」と一言。
…
…
現場、大爆笑。
当時流行っていたCNC(チンパンニュースチャンネル)なるフジテレビの人気番組でお馴染の
あのビビるさんにソックリだと言うのです。
えー、そうかなと思う間もなく、
周りの反応を見る限り、僕以外みんな思っているわけですね、はい。
もう認めるしかないですよね。
まだまだ20代の若かりしワタクシ、
ご本人には大変失礼ですが、あまり嬉しくなかったのです。
いじられて、ネタにされて笑われるというのが、どうにも苦手だったんですね。
翌日から目が合うスタッフがみんな、楽しそうに「ビビる、おはよう」と声をかけてくれるわけです。
「ビビるさん」なんてそれなんとなく丁寧に言ってる?みたいな人まで。
終いには、その日出番のあった宮﨑あおいちゃんまで、あのキュートな笑顔で。
もうそんな自分のプライドはどこへやらですよ。
これは、あながち悪いことでは無いのでは?と、
単純脳はスイッチが切り替わり。
その後は、人に印象を与えられる特徴を持っているのは何とも良いことなんだなと、
強く感じるようになりました。
単純脳、万歳。
おかげさまで、今では自分から、こんばんみ、なんて軽く言えちゃうようになったわけです。
まだお会いしたことはございませんが、ありがとうございますと感謝の意を述べたいと思います。
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前置きが長くなりましたが、本日も朝6:30にWillow Studioに集合したチーム”SAKE-BOMB”は、
今日も一日スタジオ撮影でした。
朝からナイトシーンの撮影ということで、気持ちいい青空の下、
部屋が真っ暗に、暗幕で覆われていきます。
部屋は暑い上に、狭苦しいということで、
どうしても必要なスタッフ以外は出て行って、と
助監督のBuzzに言われちゃったので、今日はおとなしく他のスタッフと外で待機。
今日は一日このシーンだったので、合間で少し様子見ながら、の一日。
岳サンは、昨日の山場を乗り越えたのと現地に慣れて来たのか、
なんともノビノビとやられているように感じる、そんな一日でした。
そうそういつも順調に終わりました、とか夕方の6時前には言ってるんですけど、
スタジオでやってるのになんて贅沢なんだと日本の方はお思いになるかと思うのですが、
アメリカは監督、キャスト、撮影監督から車輛さん(車のドライバー)まで
様々にユニオン(組合)があります。
車輛さんを雇う場合、自宅を出たところから料金発生するらしいですよ、ちなみに。
タクシーの予約車じゃないんだから、って感じですよね。
それぞれの組合には様々なルールがありまして、
日本の得意芸、融通の良さが全く効かなかったりするのです。
お耳にしたことがあろうかと思われる、
SAGという俳優の組合。
正式には、Screen Actors Guild and the American Federation of Television and Radio Artists、
これが、通称SAG(サグ)と呼れている俳優の組合です。
今回、SAGに所属している役者さんが出演する映画ですので、
俳優部には、その組合ルールが適応されるわけです。
違反したらもちろんペナルティがあって、なかなかに厳しいです。
そのルールの中に、撮影終了から次の撮影開始までは、
少なくとも12時間の時間をあけなければならない、というものがあります。
例えば、22時に終わったんだけど、明日もシーンが多いから7時からやります、
とかはダメなんです。
22時に終わったら、10時以降でないと撮影してはいけないんですよね。
このブログを読んでる日本の俳優さんがいらっしゃったら耳を疑うかもしれません。
もちろん岳サンもキョトン?え?という顔をされてました、この話をされた時。
日本のインディペンデントでは、24時間撮影なんて当たり前だったりしますから。
それもフツーにビックリする話ではありますが。。。
そんな中で育って来た俳優さんにとっては、このルールは何て俳優にやさしいルールなんだと
思われるかもしれませんが、ほんとはそもそもスゴい話ですよね、24時間て。
アメリカの俳優さんに言うと、は?とキョトンです。
ほんとに日本の俳優さんには頭があがりません。。。
岳サン、アメリカ式に慣れて、日本の撮影が辛くならなくなると良いんですが。。
【今日のランチの一コマ】
出演者のジョシュ(左)とWardrobe(衣装)のMarina Coria(右)。
スタジオのランチスペースにはなぜかオルガンが置いてありまして。
まあエンターテイナーのアメリカ人は、ここぞとばかりに皆を楽しませようとしてくれます。
ジョシュが、おもむろに立ち上がって、オルガンのイスに座ったかと思いきや、
見事な腕前で1曲披露で、拍手喝采。
そこへ、マリーナ登場。
私と一緒に弾きましょ、あの曲出来る?なんとでも言ったのでしょうか、
一言二言話して、即興の共演。
また、それを囃して楽しむスタッフ達。
いやー、何でも盛り上げちゃう、ザッツ アメリカですね。
明日はコスプレパーティシーンの撮影。
いったい何の映画なのかますます分かりませんね(笑