インド式ディプロマシーにめげずに、精神を統一してインド商用ビザを取得するの巻
インドに行きます。仕事です。
出発5日前です。ちなみに3ビジネスデイ前です。
昨日まで海外出張で、パスポートを預けられないために
ビザ取得代行を、エージェントやスタッフに委託することができず、
短い期間と知りながら、帰国後の1番の優先事項としてビザを取得に行きました。
インドのビザは、大使館ではなくて、ビザ申請センターで民間の代行業者が発行業務を代行しています。申請センターは、池袋の近くの茗荷谷から歩いて5分くらいのところにあります。無意味に中心から遠いです。
出かける前からイヤな予感はしていました。
本当にホームページに書いてあるように、
「申請書」と「パスポート」だけで即日発行可能なのか?
そんなにカンタンなことなのかな〜?
んな訳ないよな〜。
インドだしな〜。
ハンコとかいらないのかな〜。
いろいろ考えた結果、必要とは書いてないけれど
シャチハタを持って出ました。念のため。
ビザの申請受付時間は、午前中だけです。
イッパツ勝負です。午後に出直し、はできません。
ほぼアサイチに申請センターに到着し、
申請書はあらかじめネットからダウンロードしたものに
しっかりサンプルに従って記入済み。
申請書に写真をペタっと貼付けていると、
受付台の見張り番のおばちゃんに声をかけられました。
「観光ですか?」
「カンファレンスなんですけど。インド政府商業局主催の」
「じゃ、ジャーナリストビザです」
「え?ジャーナリストですか?媒体じゃないんですけど」
おばちゃん、ちらりと申請書の職業欄に目を落とし、
「でも写真の会社でしょ?」
「いえ、映画の会社です」
「映画もジャーナリストです。ジャーナリストの場合は、
先方の招待状が必要です。原本ね」
「ええ?でもメディアじゃないですよ?それに原本を送ってもらう時間はもうないんです。
PDFの印刷じゃダメなんですか?」
「ダメです」
「でも、それじゃ飛べないんですけど。いや、その前に、ジャーナリストじゃないんですけど」
「新聞配達やもジャーナリストです」
「ええええっっっっっ?取材はしないで、配ってるだけでも?」
「じゃ、ジャーナリストだったら、今日の夕方に発行してもらえるんでしょうか?」
「ジャーナリストじゃないんだったら、観光ビザで申請するしかありません」
「え?それでもいいんですか?」
「そのかわり、一切現地で仕事はできません。誓約書を書いてもらいます」
「いやいや、それじゃ意味がないんですよ。仕事で呼ばれていく訳ですから」
「じゃ、ジャーナリストです。それから”リコメンデーションレター”をつけてください」
「それはなんでしょう?この招待状ではダメですか?」
「これは招待状です。あなたの会社の上司から、リコメンデーションレターをレターヘッドに書いてもらってください
「招待されているのは私で、会社は私の会社なので、上司はいないんですけど」
「じゃ、セルフリコメンデーションです」
「自分で、自分をリコメン?どんな文面でしょうか?サンプルありますか?」
「うーん、交渉次第。ちょっと聞いてきます」
といって、窓口の奥にいる、インド人のおじさんに私が持参した招待状を見せて
事情を説明するおばちゃん。
しばらくすると、そのインド人のおじちゃんが、おそらく大使館へ電話で問い合わせ。
わーわー言って、かなり待っていると、そのおじさんが出てきて
「リコメンデーションレターの原本、赤いハンコ、以上」
「わわわわわ、ちょっと待って、リコメンデーションレターって何?」
「いついつからどこどこへ行きます、って書く。それを出しても、ビザでるかどうかは
ワカラナイ。大使館次第」
「いやいやいや、ちょっと待ってくださいよ。出発が来週の月曜日なんですけど、
明日申請したら明日のうちに発行されますか?』
「明日は休み」
「え?木曜日なのに?」
「ナショナルホリデー」
「(ホームページに書いとけよー)じゃ、金曜日の朝申請したら、金曜日にでますか?」
「大使館次第。わからない」
「それじゃ困るでしょう〜。飛べないじゃないですか〜」
「ここは申請センター。書類が全部揃ってれば受付はするけど、発行するかどうかは
わからない」
「わかった。発行されるかどうかわからないのは、わかった。
次回来たときに、また「受付できない」では困るので
これをやったら受け付ける、という情報をくれ〜!!」
以下同文、延々。みたいな。。。。。
そもそもインドで、朱肉使って角判押してるんですか、と。
あまりに延々と「なんの書類を揃えたら申請が完成するのか?」がワカラナイ状況が続いたので
交渉を英語に切り替え。わーわーわーわー言ったもん勝ちの世界で、わーわー言った結果の今日の戦利品は、「商用ビザ申請チェックリスト〜!」
なんだ〜。あるんじゃ〜ん。最初からこの紙を渡して、
「これを揃えて出直しておいで」、と言えば済むのでは?
ってか、これをホームページに書いておけばそれで済む。
というわけで、明日はお休みということで、
出発2日前の金曜日に出直し。
実は私の出張中にスタッフ1号がすでに同じことにトライしていて、
その時に持ってきなさいと言われた書類とは違う情報がこの
チェックリストには書いてあったわけで、
実はすでに2度目のトライ。
自分で自分のリコメンレターを書いて。。。
会社の赤いハンコを押して。。。
3度目、再トライ!
ちなみにこの商用ビザ申請チェックリストには、
最初にでてきたおばちゃんの言っていた書類は載ってませんし、
「で、結局、これを揃えたら、ジャーナリストビザがもらえるのだよね?」
の質問へのおじさんの答えは、
「違う。ジャーナリストじゃない。カンファレンスビザだ」
また方針が変わった…。
それを聞いていたおばちゃん、すーーっとおばけのように足音をさせず
私の半径1Mから出て行きました。
さて、一体全体、私は無事にインドに飛べるのでしょうか?
乞うご期待。
とにかく、インドに商用で行かれるみなさん、
ビザ申請は、余裕を持ってやっておきましょう。
何日前まで申請せよ、とか、何が必要、とか、
そういうことは、だいたい行き当たりばったり、
窓口のおじちゃんの気分次第、みたいないい加減臭をたっぷりと嗅がされた上に、
申請センターのHPに書いてあるような【夢の即日発行】は、ほぼ100%ムリです。
流れ作業でスムースにビザがもらえるのは、ツーリストさんだけです。
茗荷谷も都心からはそこそこ遠いので、何度も何度も足を運ぶのはムリ。
そして申請は午前中のみなので、さんざんすったもんだと待たされた上に
申請受付不可だった場合は、午後に再挑戦もできず。
また別の日にやりなおす必要があります。
それから、日本の休日/祝日の他に、不定期に休みがあるようなのですが、
それも、窓口に行かないと、HPには情報がありません。
行ってみたら、休みでがびーん、とかフツーみたいです。
田村耕太郎さんは、「今、インドに行かないヤツはバカだ!」と
インド市場のホットさを連日ツイートで訴えてらっしゃいますが、
それはさておき、ビザ申請センターでの交渉のホットさも
伝えておいていただきたいな、と思ってしまいました(笑)
耕太郎さんがいうほど、インドでビジネスをするのは
カンタンではないのではないか?と、ほぼ、「もう行かなくてもいいかな〜?」な
状況になりかけながら、ギリギリのオンザエッジでもう1回トライしてみます。
インドタイムには、十分にお気をつけあそばせ。
インドの商用ビザには、様々な種類がありますので、
商用でビザ取得予定の方は、
事前にココをしっかりと読みこんで、
準備万端、申請に臨みましょう。
上の方だけさらっと読むだけでは、絶対に不合格を喰らいます。
下の方まで、きちんとスクロールして、自分に当てはまる
「必要書類」を用意しましょう♩