top > blog > etc. > 02.1月.2012

A HAPPY HAPPY 2012

新年あけましておめでとうございます。
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元旦の朝起きていちばんに氏神様の森戸神社へ初詣にいってきました。
おみくじは「大吉」!が降りてきました。
2012年は「勝ちにいく年」と決めていたので、
元旦のこの神さまからのお達しは、大変嬉しいものです。
さぁ、自分を取り巻く「機運」の良さはよくわかりました。
あとは、その運をぐぐっとこちらへ引き寄せるように、
いろいろな方向へアンテナを向けて、しなやかに前へ、前へ
進んでいきたいと思います。

2011年を少しだけ振り返ると、
3.11以降、直後の香港映画祭で『時をかける少女』の
チャリティ上映会をきっかけにシアトル、トロント、
モントリオール、フランクフルト、ウディネ(イタリア)、
フィラデルフィアで『時をかける少女』『転々』『全然大丈夫』の
チャリティ上映会を行い、国内・海外から多くの応援と
支援金をいただきました。その総額は、なんと100万円を超えました。
ご協力となにより世界中から寄せていただいたそのココロに
感謝しきれない2011年でした。
ご協力くださった方々、ほんとうにありがとうございます。
そんな年の瀬も迫る12月3日土曜日。
鎌倉の光明寺の本堂でプロフリーダイバー篠宮龍三さんと
登山家の栗城史多さんのトークライブを行いました。
最初は、1年間行ってきたチャリティの一環としてやろうかと思って
企画したことでしたが、篠宮さん、栗城さんと企画を進めているうちに、
「ああこの人たちは、本当の意味で「前」しか向いてないんだな」
ということを学び、それならば、2012年に向かって思いっきり
「前を向く」ための話を、この特別な2011年の締めくくりのタイミングで
みんなにシェアしてもらおう、と考え年末開催にし、
そしてチャリティではなくて、おふたりの活動サポートイベントにしたのでした。
先頭に立って日本を引っ張っていく人をサポートすることも、
日本を元気にするひとつのアプローチなのかな、と考えたからです。
秋にそれぞれ世界大会、そして3度目のエベレストチャレンジを
控えていらしたので、多忙を極めるおふたりのスケジュールが合うのが
年末になってしまった、という事実もあるのですが、
最初の予定だった8月開催よりも、やはり一年の総括として聞くほうが、
ずっと濃密な時間になったのではないかと思います。
挑戦の舞台は、世界一深い海と世界一高い山。
住んでいるところは、沖縄と北海道。
なんでも一番だった少年時代と、
コンプレックスの塊だった少年時代。
すべてが真逆に思える
このふたりの共通点は、
「無酸素」と「極限を見てきた瞳」です。
なぜ、そんな苦しい思いをしてまで
無酸素で、秋の山という死と向かい合わせの壁に挑むのか?
なぜ、そんな苦しい思いをしてまで、
死の境界線まで潜るのか?
かねてからおふたりの活躍を見ながら私が抱いていた
極めて素朴な疑問に、十二分に答えていただいた
トークライブになりました。
(1.14(土)18時から、
ベイFM「フリントストーン」でその答えが
ダイジェスト版で放送されますので、ぜひ聞いてくださいね)
さて、今回のイベントで私がおふたりから学んだことがあります。
それは人間はイザというときには「直感力を使う」ということです。
そして直感をフル活用するための技術的な話。
酸素がない、という状況の中で、
ふたりがフルに使っているのは、脳幹です。
人間脳の奥にある動物脳、そのさらに奥にある爬虫類脳と
呼ばれる領域。「生きること」しか考えていない脳の部分。
極限の中で人間を生かしてくれるものは、直感力のみ。
人間脳のスイッチをオフするには、怒りや心配は邪魔になる。
爬虫類脳のスイッチをオンするには、頭もココロも
全身をリラックスさせるしかない。
おふたりが言うには、恐怖や怒りを感じている時って、
脳は酸素をたくさん使うそうなんです。身体の中に取り込んだ残り少ない酸素を、
どう効率よく使って、人間脳を眠らせ、爬虫類脳を目覚めさせるか?
こんな自分の脳のコントロールがもし可能になったら、
日々、都会で繰り広げられるストレスたっぷりの世界は
違う色になってくるのかもしれないですね。
人間には、
ココロもカラダもほどける時間が必要
これは誰でも知っています。
だけど、どうしてそれが必要なのか?という科学的な話は
意外に知られていなかったのかな、と思いました。
カラダの中で余計な酸素を消費しない、
効率的に、必要なところに、質のいい酸素を届けることで、
自ずと直感力が冴えてくるということなんですね。
水や酸素、塩分といったカラダの成分に近いものを
効率よくカラダに取り入れ、効率よく体内で使う方法を
ちょっと意識することは、大事なことなんだな、と、
おふたりの体験を通して学びました。
このカラダに必要なものを届けるという感覚について、
篠宮さんのふだんの生活態度から、もう一つ学んだことがあります。
少し余談なのですが、篠宮龍三さんは、
呼吸ひとつで100メートル以上も潜るという
ひたすらシンプルなことを実践している人ですから、
それはもう、見事なまでにムダの一切ない体つきです。
ただスリムということではなくて、
とても「しなやか」なのです。
まるで、イルカみたいです。
そのしなやかさの原点を、
篠宮さんと一緒にお食事をしているときに
ふと発見してしまいました。
篠宮さん、とにかく、食べる作法が美しいのです。
カラダの隅々にまで、食べたものの必要な部分を
きっちり届けようとしているような、そんな食べ方。
アスリートの男性は食事量も多くてガッツリ喰い、
というイメージが完全に覆されてしまい、
ひとつひとつを愛でて食べているような姿に感動すら覚え、
食べるということは、エネルギーを作ることでもあるけれど、
カラダと会話することでもあるんだな、
なにより食べてもらってるお魚さんが、嬉しそうにすら見えるのですから、
スゴいことです。
こっそり横目でその姿を見ながら
「コレ、絶対マネしよっ」と密かに誓ったのでした。
さて、日々の生活の中で、
大自然との調和を「実践」している篠宮さんと栗城さん。
私が当日、おふたりの言葉でいちばん直感的にピピっときた
言葉をご紹介したいと思います。
苦しみは必ず喜びに変わるんです(栗城さん)
海は人を殺そうとなんかしてない、
人を生かそうとしている(篠宮さん)
地球の核に一番近い場所、宇宙に一番近い場所
カラダひとつで極限を見てきたその「瞳」は力強いです。
当日はJALの機内誌SKYWARDの取材があったのですが、
最初は光明寺の枯山水の庭をバックに、そして五重塔をバックに
撮影する予定だったのです。
ところが本人がカメラの前に立った時、
カメラマンさんのココロを捉えたのは、
ふたりに共通する「極限を見てきた瞳」でした。
お寺での撮影などまったく意味がなくなるほどの、
「超ドアップ」写真になりました。背景不要。
その【深い瞳】は、小松成美さんの特別インタビューとともに
JAL SKYAWARD2月号に掲載されますので、
こちらもどうぞ楽しみにしていてくださいね。
さて、こんなふうに毎日を楽しく前向きに過ごすために
たくさんの、たくさんの、ヒントが詰まった一日を作ってくれた
篠宮さん、栗城さん、ありがとうございました。
このブログを書いているいま、お正月恒例の箱根駅伝の5区、
心臓破りの坂と呼ばれる前半戦佳境のレースが展開されています。
新・山の神と呼ばれる東洋大の柏原選手。
今年で4回目の5区山登りですが、
とにかくやすやすと上り坂で何人をも
ごぼう抜きしていく強い、とにかく強い選手です。
ところが、今年は、たすきを1位で受け取ってしまいました。
去年までのように、前に抜くべきライバルはいません。
まさに、「自分と山の戦い」です。
それでも、柏原竜二選手、
毎年自分が更新してきた、区間新記録を
またしても塗り替えてしまいました。
「極限の中、戦う相手は自分だけ」
柏原選手の走りをみながら、
篠宮さんと栗城さんのスゴさを
改めて感じている年明けです。
篠宮さんは120メートルを超えて
世界記録を作ると宣言しています。
栗城さんはもちろん、
エベレスト単独無酸素登頂の成功を宣言しています。
この大切なターニングポイントとなる2011年の最後に
鎌倉でご縁が繋がったチャレンジャーおふたりですから、
引き続きおふたりの世界進出にみなさんで大注目していきましょう!
どうやら応援のエネルギーは、意外にも本人にちゃんと届くらしいですから。
去年起こったいろいろなこと。
去年出会ったたくさんの人。
しっかりと噛み締めながら始まった2012年。
いろんな変化に対応しなければならない年になりそうです。
私はそれを「映画」で「しなやかに」実現したいと思います。
どうぞみなさんの周りがたくさんの輝く笑顔で埋まる一年になりますように。
2012年1月2日
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