top > blog > 未分類 > 28.12月.2012

【2012年 年末のご挨拶】

【2012年年末のご挨拶】

ここ数年間は、園子温監督に明け暮れたピクチャーズデプトでした。

国内ではもうしっかりとした基盤を持っていらした園監督の、ここ数年の海外進出の観点からのみ申し上げますと、カンヌ監督週間へ『恋の罪』(製作・配給:日活)を出品、『ヒミズ』(製作・配給・海外セールス:GAGA)の主演のおふたりがベネチア映画祭で新人賞受賞、そして『希望の国』(製作・配給:ビターズエンド)がトロント映画祭でNETPAC最優秀アジア映画賞を受賞するなど、まさに快進撃の数年間でした。ピクチャーズデプトが海外をハンドリングするか否かに関わらず、監督・園子温をこころから尊敬、応援し、海外の映画人たちへ推薦してきたことで、弊社も大きく成長させていただきました。この場をお借りして鈍牛倶楽部・国實瑞恵社長をはじめ、スタッフのみなさま、そして園監督へ深い感謝の意を表したいと思います。

さて、2013年は、青山真治監督新作『共喰い』、三木聡監督/亀梨和也主演『俺俺』、また濱田岳が全編英語のアメリカ映画に初挑戦した『SAKE-BOMB』(嵜野準也監督)のワールドプレミアが控えています。ピクチャーズデプトが世界中の人に見てもらいたいという純粋な思いで選んだ2013年の傑作3本です。青山監督、三木監督、嵜野監督をワールドワイドに大プッシュすることに、またまた邁進していく所存ですので、みなさまもぜひ応援よろしくお願い致します。そして、かねてより開発しておりました【映画とライフスタイルを進化させるオンライン・マーケティング・プラットフォームシステム「kineva」】も本格始動します。映画、映画と言っている間に、きっとまた、あっという間に1年が終わってしまうのではないかな、と気を引き締める年末です。

ここ数年、映画製作や映画配給を取り巻く環境は世界的に大きな変化が見られます。弊社では実際に足で世界を回って積み重ねた実経験を活かし、2013年以降は、まだ埋もれている日本とアジアの「若い」才能を見つけ出し、世界市場への進出のサポートをさらに強化しようともくろんでいます。かねてより私は「スーパーエージェント論』を提言しておりますが、今年は11月に開催された東京フィルメックスでの若手育成セミナーでこの持論の背景を少しご紹介することができました。これについてはまた機会がありましたらブログなどでお伝えしていきたいと思います。

みなさまにとって新しい年が映画的にも実りの多い年となりますように。
そして素晴らしい映画との出会いによって、人生のひらめきがありますように。

そんなことを願いながら、わたしたちは、すばらしい映画を世界中にお届けできるよう、そして世界中からお届けできるよう、スタッフ一丸となってまた来年も楽しく努力していきます。

ピクチャーズデプトはおかげさまで、開業以来3年が経ちました。応援してくださった関係者のみなさま、そして映画ファンのみなさまに感謝の気持ちをお伝えして、2012年の仕事納めとさせていただきたいと思います。年始は1/7より営業致します。

ピクチャーズデプト代表 汐巻裕子
2012年12月28日

【追記】
本日、園子温監督と所属事務所・鈍牛倶楽部とのマネジメント契約が解除されたとの正式発表がありました。弊社では引き続き、『恋の罪』『希望の国』、『園子温初期作品集』『BAD FILM』『カオスの神ー園子温』について、海外セールスを担当していくことになります。またこれまで同様、鈍牛倶楽部所属の監督の方々の海外進出のサポートを全力で推進して参ります。

【追記】2014.12.31
園子温監督の所属事務所・鈍牛倶楽部とのマネジメント契約終了に伴い、弊社で海外出資窓口及び海外セールスを担当しております『希望の国』以外の鈍牛倶楽部関連作品についてのハンドリングは2014年を持ちまして終了いたします。